色彩や配色を通して豊かな海の表情を伝えていきたいです。 |
澤匡章 |
サワ マサアキ |
PHOTO&TEXT&INTERVIEW : N.HASEGAWA |
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波や海をモチーフとした絵を描くアーティスト、澤 匡章さん。10代の頃からどっぷりとサーフィンにハマる、と同時に絵を描き始め、2002年に海の近くに工房を構え画家としての活動を開始する。最近はパタゴニアなどのブランドへの作品提供など活動の舞台を広げている。
そんなメローなフリーサーファー、澤匡章さんにインタビューさせていただきました。
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-- 名前、生年月日、職業を教えてください
澤 匡章です。
漢字がちょっと難しいのですが「サワ マサアキ」と読みます。
生年月日は1974年3月7日、職業は画家です。
絵を描くことと、サーフアート(古木額に入ったミニチュアサーフボード)の制作が主な仕事です。
-- サーフィンとの関わりを教えてください
17歳の時、同級生に勧められて千倉海岸でサーフィンを始めました。
高校卒業後、特殊メイクの学校へ進学予定でしたが、入学までの数ヶ月間ということで始めたアルバイト先でサーファーと出会ったことをきっかけに本格的にサーフィンをやるようになり、結局メーキャップを道を自ら捨ててしまいました。
その後はサーフィン生活にのめり込み、上達するにつれ大会にも挑戦するようになり、NSAの東日本選手権や全日本選手権にも出場するようになりました。
-- 絵を描くようになったきっかけを教えてください
小さい頃からイラストなどを描くことは好きでした。いろいろな雑誌へハガキ投稿などしていました。絵筆で油絵を描いたのはサーフィンを始めてからです。綺麗な波の写真を模写したり、とにかく波ばっかり描いていました。少しでもあの波乗りの楽しさを自分の中に取り込みたかったんだと思います。
-- 本格的に絵に没頭したのはいつですか?
波の模写以外に自分の作品がたくさんたまってきて、ようやくいろいろな方に見てもらいたい欲が出てきたんです。絵の感想とか聞いてみたかったんです。
それで2002年に千倉へ引越して絵を並べて工房をOPENしました。
その後、個人注文が徐々に増え、サーフショップやペンションなどでの展示&販売、個展、と広がっていきました。
またTシャツなどでボディグローブ、byrningspears、spice clothing、patagoniaなどの企業へデザイン提供してきました。
-- アメリカのパタゴニアで澤さんデザインのTシャツが販売されているそうですが...
渋谷にあるパタゴニアオーシャンで個展をした際に当時のパタゴニア支社長が絵を気に入ってくれて、その後、新規直営店のオープン記念Tシャツやエコバッグのデザインとして使用されました。
また2009年の春夏モデルでアーティストラインで2デザイン採用されました。
こういった経験はとても嬉しいですし、何よりもいろいろな人に作品を見てもらえることが嬉しいです。
-- 自分が作る作品に対して心がけていることはありますか?
バランスを大切にしています。
色彩や質感、構図などを含め、楽しさと哀しさ、躍動感と静謐感など、相反する2つのイメージのバランスを大事に制作しています。どちらも感じ取れる絵や表現が自分は好きです。写実的な絵、抽象的な絵などのこだわりはありません。
-- 1つの作品を仕上げるのにどれくらい時間がかかるんですか?
絵の具の種類や大きさにもよりますが、3〜14日くらいです。
作品はだいたいシリーズ化していて、まずその元になる絵からテンプレートを作ります。
そしてそれらを元に1枚1枚描き上げます。
ちょっとずつ配色のバランスや質感を変えて描いています。
そうすることで描いた作品を、少しでも価格を抑えて販売することができます。
絵はやっぱり原画を飾ってもらいたいのでその努力はこれからも続けていきたいです。
-- 澤さんの絵はどこで見ることができますか?
個展を年3〜4回、都内にあるギャラリーカフェなどで開催しています。
また絵を置いているサーフショップや海辺のペンションなどでも見ることができますよ。
あとオフィシャルウェブサイトでも見ることができます。
<オフィシャルウェブサイト>
GENTLE WAVES(ジェントルウェイブス)
-- 澤さんの作品の中で自分が一番お気に入りの作品を教えてください
自分の作品なのですべて好きですが、特に好きなのは「LINE UP」という作品です。
(右の絵)
空・海・大地を単純化したとてもシンプルな作品ですが、僕にとってそのシンプルさが、いろいろな新たなイメージを生み出すキッカケになる絵なんです。
-- 作品のオススメのポイントは?
シンプルな作品なので「プレゼント」として使ってもらうのが嬉しいですね。
友人への新築祝いや、結婚祝いなどの注文が実際に多いです。
プレゼントされた方が作品を気に入ってくれて、リピーターとして注文してもらえると更に嬉しいです。
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